歯周組織再生療法
術前診査 (歯肉の下にある骨の形を確認) |
術前診査 (基準となるステントを付けて計測) |
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手術前 |
術後6ヶ月 |
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【症例1】歯周組織再生療法により、術後6ヵ月での診査で約4ミリの新しい歯周組織が再生していました。これにより歯周ポケットが浅くなり歯周病は改善しました。
手術前 |
術後6ヶ月 |
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【症例2】歯周組織再生療法により、術後6ヵ月での診査で約5ミリの新しい歯周組織が再生していました。これにより歯周ポケットが浅くなり歯周病は改善しました。
組織誘導再生法(guided tissue regeneration=GTR法)
従来の歯周病の治療は、歯の周りの組織、例えば歯肉や骨などの炎症を抑え、それ以上歯周病が進行しないようにすることが主な目的でした。
歯周病によって一度失われた歯肉や歯槽骨は元には戻りませんでした。
しかし近年、歯周病によって失われた組織の再生治療が予知性の高いものになってきました。
ここではその代表的な2種類の再生療法についてご紹介します。
ゴアテックス®GTRメンブレンを使用した治療法
適切な歯周治療が終了したあと、歯周外科手術により歯周組織の欠損部にメンブレンを設置します。
4~6週間後歯肉の下にあるメンブレンを取り出します。
すると欠損していた場所に新しい組織が再生しています。
しかし、患部の欠損状態や歯周炎の程度および全身疾患などに問題がある場合は治療が行えないことがありますので、術前の十分な診査が必要です。
エムドゲイン®ゲルを使用した治療法
エムドゲインゲルとは、スウェーデンのビオラ社で開発された新しい歯周組織再生材料です。
エムドゲインゲルの主成分(エナメルマトリックスデリバティブ)は、歯が生えてくるときに重要な働きをするたん白質の一種です。歯周外科手術の際に手術部位にエムドゲインゲルを塗布することにより、歯の発生過程に似た状況を作り出します。そして初めて歯が生えたときと同じような強固な付着機能をもつ歯周組織の再生を促します。